飛行機欠航から中国の性事情についてのディープな夜会〜蘇州・上海編延長戦〜

中国

まさかの飛行機欠航

アナウンスがあった瞬間に搭乗口に人が集まるのはいつものことなので、「列が空いたら並ぼう」くらいの気持ちでいました。

しかし、15分たっても列は減らず、列が列をなさなくなって来てました。

「これはおかしい…」
僕は慌てて、搭乗口へ行きます。

羽田の表示が消えている…

トイレに行っている間に搭乗手続きは終えてしまったのか…20分前だし…
ヤバい、飛行機とりなおさねば…

最初はそう思いました。しかし勝手が違うのです。乗り遅れにしてはあまりに人が多い。係員に詰め寄るような人々。そのうち周りにいた日本人が「飛行機欠航らしい…」と会話しているのが聞こえて来ます。

僕は理解しました。「春秋航空だけ飛べるわけなかったんだ…」と。
次の飛行機はいつ飛ぶのか、振替はあるのか、どこに行けば良いのか…と。

3人のスタッフのうち、英語が話せるのは一人のみ。彼女のそばにいって情報を集めます。また幸い一人だけ中国語が堪能な日本人の方がいましたので、その方の会話を聞きます。

スタッフ「飛行機は飛ぶのは12時間後、あと今バスとホテルを手配してるから待ってて」
LCCだし空港で一晩過ごせだと思っていたので、これはラッキー。どうせ翌日仕事休みだし。
別にJALやANAが動いているわけでもないですし。こんな時だからでしょうか、一周回って楽しくなって来ました。

そうして10分後の19時40分くらいに
スタッフのお兄さん「(中国語で)みんな集まって!(ベラベラベラ〜(理解不能))」
スタッフのお姉さん「フォローミー!」

ホテルいけるのかーと思いついて行きます。税関を再び出て(この場合って再入国かと思ったのですが、パスポート上は出国スタンプの上に取り消しスタンプ押されるんですね)お姉さんについてバス乗り場へ。

バスに乗ってホテルへ

全員が3陣に分かれてバスに乗りました。1陣につきバス2台だったので全部で250人弱でしょうか。

15分くらいすると、ホテルに到着。こういう時って結構いいホテルに泊まれる的な噂を聞いていたので若干期待してたのですが、まあホテルがあるだけいいか。「鴻錦国際酒店」への宿泊が決まりました。

余談ですが、あとで調べてみるとツインで4500円くらいのホテルらしいです。(ホテルにはダブル60元って書いてありましたが)

全員がホテルの受付の前に集合。グループの方を優先で手続きが進み、シングルルームはないので、男一人は後回しにされ誰かとペアになることになります。
自分は空港から「困りましたねー」と話していた40代の優しそうな旅好きのAさんと一緒になりました。

ついでに隣室の方とも話すようになり、カップ麺と水が配られましたが、4人でごはんを食べに行くことに。

深夜特急ばりのディープな夜会が幕開け

ここから全員名前も素性も明かさずに、会話が進行します。

  • Aさん…40代の旅初心者。台湾が好き。英語も中国語もほとんど喋れない。
  • Bさん…30代。出張で1年半ほど中国に滞在。月30万以上中国の風俗につぎ込み、今度その子と結婚するらしい。
  • Cさん…50代。おそらく繊維系メーカーのそこそこお偉い人。滞在歴は少なくとも3年。それ以外でもよく中国に行っており20年以上中国を見てきた人。適度に風俗に行く。
  • 私…しがない旅好き20代。

全員でビールと火鍋をつつくことに。中国滞在の二人も通訳がいたりしたため、全員中国語は中の下レベルなので適当に注文。川魚の火鍋らしい。目の前で魚を見せられました。

話題は男4人と言うこともあって、上海の風俗事情について。上海はサウナとカラオケ風俗になっているらしい。サウナは上海トップが変わって、最近規制が厳しくなってほとんどやっていないらしい。一方カラオケもだんだん厳しくなってきてるが、まだまだ健在とのこと。

カラオケはボトル一本1000元(15000円)、席代が300元、女の子へのご褒美が350元。一応ボトルキープはできるものの、行くたびに全部で2000元弱(約3万)かかるそう。それでも中国の女の子は素直でいいとBさんは言う。金輪際会わないからぶっちゃけ話ができるようだ。

BさんとCさんがそんな話で盛り上がるなか、世界は広いなーと感嘆している僕とAさん。

特にBさんは今でも2週間に1辺に上海に来て、結婚、そして2人で日本に来る準備を進めているそう。日本はおろか中国の風俗に通い詰めて結婚する人がいるなんて思いもしなかったが、Cさん曰く結構いるそう。やはり世界は広いし、面白いと思う。人間、性的欲求からは逃げられないんだなー。

そのほか、Cさんの息子が上海の大学に通ってることなどを聞いた。現地の教育事情などは面白い。Cさんは僕の父親とほぼ同じ年齢でしょう。

表では観光地として活気溢れ、人も多くそこはかとない潜在能力をどこか感じる上海の裏の顔を見た気がしました。観光では見えない、そこに人が住む姿を。

翌朝7時の便で旅は終わる

縁もたけなわとなったところで、翌朝4時にホテルのロビー集合なので、部屋に帰って寝ました。

翌朝起きて、バスで集合する。Bさんに会い会釈するも昨日のことなんかなかったかのようにスルーされる。

朝5時くらいに空港に着く。早朝便は人気ということもあり税関がめちゃ混みでした。

今日こそしっかり飛ぶらしい。
良かった。

12時間遅れの春秋航空9C8515便は、7時に飛行機は飛び、10時過ぎに羽田に着いたのでした。

(完)

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